ユーザーサポート業務の成果を「回答タグ」と「ユーザー評価」で数値化する #Zaim
こんにちは、Zaim ユーザーサポートチームです。本日は、Zaim のユーザーサポート業務の評価方法について書いてみたいと思います。
数値化が難しいユーザーサポート業務
私たちが担う業務は、多岐に渡ります。
ユーザーから寄せられる問い合わせへの返信
不具合の一次調査
アップデート内容の検証
Q&A や使い方ページの更新
などなど……。どれもサービス運営には必要不可欠ではあるものの、アクティブユーザー数や売上の向上など KGI(Key Goal Indicator)に直接的な影響が出づらい業務です。
とはいえ、何か指標がなければモチベーションも続きませんし、会社としても非効率です。「チームにとっても会社にとっても、成果を目に見える形にしたい」と考え、実態に合わせた KPI を持つことにしました。
今回は、その中からメイン業務である「ユーザーからのお問い合わせ対応」の評価に絞ってご紹介します。
お問い合わせひとつひとつに集計用のタグを付与
基本的なお問い合わせ対応のフロー全体は、以下のようになっています。
Zaim では、お問い合わせはメールやフォームからのみ受け付けており、電話では実施していません。メール・問い合わせフォームいずれの場合でも、専用の管理画面に情報を集約し、サポートチームはその画面を見ながらテキストで回答します。
その際、内容に応じてお問い合わせの種類をタグで分類しています。
タグを付与しているのは「どういうお問い合わせが多いのか」を後で振り返られるようにするためです。そして、その最終的な目的は大きく二つです。
(1)数の多い内容を FAQ や使い方に反映してお問い合わせ自体を減らす
(2)集計範囲を限定し、ユーザーサポートの評価を正確にする
前者は一般的によくあるタグの使い方かと思いますが、後者は少し特徴的なので、補足します。
重点タグに絞ってユーザーからの評価を集計
Zaim からの返信メールには、その回答が満足いくものだったかを聞くワンクリックアンケートが付いています。そのアンケートに参加すると、さらに細かく「回答速度は満足だったか」「回答内容は満足だったか」を 5 段階評価できるようになっています。
実は当初、上記したタグ機能は存在しておらず、ユーザーサポートの目標は、問い合わせ全体に対する
返信は 24 時間以内
平均満足度は ○ポイント以上
といった、一律したものでした。ですが、これでは「仕様そのものに不満」「不具合があったこと自体への不満」など、間接的な感想も含まれてしまい、サポートの回答そのものの品質や速度を測るのが難しかったのが実情です。
そこで、前述した回答に付与したタグと組み合わせることで、直接的なサポート業務の内容に絞って評価できるようにしました。
さらに、使い始めたばかりのユーザーや、よく使う機能へのお問い合わせは重点項目としており、「新規登録」「記録」タグに絞って別途「満足度」と「速度」目標を設定しています。
FAQ や使い方の充実させ、お問い合わせ数を削減
こうして算出したお問い合わせに対する評価分析は、スタッフの誰でも専用管理画面から閲覧できるようになっています。
しかしながら一方で、ユーザーサポートチーム、そして会社全体の目標である「Zaim を長く使い続けてもらう」ためには、そもそもとしてお問い合わせをして来なくても済むよう、サービスづくりの面からユーザー一人ひとりを支えていく必要があります。
そこで、上記のお問い合わせ対応に加え、使い方や FAQ、アップデート前テストなどもユーザーサポートチームの業務の範囲となっています。このあたりの数値化・評価方法はまだ定まっておらず、今後の課題です。
おわりに
ユーザーサポート業務を数字としてとらえ、目に見える形にすることは非常に重要ですが、「この数字を上げるためだけに業務を最適化しよう」というような数字あそびにならないよう、十分注意していきたいと考えています。
最終的な目的は、ユーザーの皆さんが安心して、ストレスなく使える状態を作り出すことです。そのためには、寄せられた声を吸い上げて、サービスの改善・機能追加につなげていくことにもチーム一丸となって注力しています。
Zaim では企画提案型のユーザーサポートスタッフを募集しています。