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エンジニアの「モブプロ」を応用!ユーザーサポートチームで「モブサポート」を実践してみた #Zaim

こんにちは、 Zaim のユーザーサポートチームです。

最近、私たちはモブプログラミング(モブプロ)という開発手法を応用した「モブサポート」をはじめました。

3 人以上でディスカッションしながら開発を進めるという「モブプログラミング」という言葉は、エンジニアでなくても聞いたことがある方はいるのではないでしょうか。

モブプロは簡単に言うと、みんなで画面をみながらわいわいプログラミング(またはそれに準じた作業)をすることです。基本的な進め方・コツ・現場で出てきそうな問題点は、ペアプログラミングと似ていると思います。

モブサポートは、モブプログラミングと似たことをユーザーサポート業務でもやってみよう!と思い立って考えた、私たちが作った造語です。

果たしてうまくいくのだろうかと、手探りな状態からのスタートでしたが、何度か実践してみて今は「ユーザーサポートチームの方」「チーム力を高めたい方」にぜひおすすめしたい!と考えています。

今回は、私たちがモブサポートをはじめた理由と、実際にやってみて感じたメリットをご紹介します。

チームとして強くなるために始めた「モブサポート」

 Zaim では、リモートワーク制度やフレックス制度を取り入れており、サポートメンバーの働き方も様々です。

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全員がオフィスに揃い、密にコミュニケーションを取る機会がなかなか持てないため、日頃から情報共有や業務のマニュアル化を大切にしています。

一方で、 Zaim では毎日のように機能がアップデートされます。すべてをマニュアルに落とし込むのは難しく、複雑・難しい問題ほど属人化しがちです。

エキスパートに頼るのではなく、チームとして強くなるためにはどうすればいいのだろう。そんな悩みを持っていたところ、社内のエンジニアから「自分たちが定期的に開催しているモブプログラミングが参考になるのでは」というアドバイスをもらいました。それならまずはやってみよう!と、チャレンジすることにしたのです。

3 人以上で一緒に開発する「モブプログラミング」を応用

「モブ」とは広く「チームで一緒に働く」ことを意味します。「モブプログラミング」は 3 人以上で協力して一つのプログラムを書くという、数年前からエンジニアに広まった手法です。1 人がコードを書き、他の人はディスプレイに映した画面を見ながら意見を言ってプログラムを完成させます。

この手法の良さとして、以下のような事項が挙げられます。

1. チーム一丸となることで開発スピードがあがる(フロー効率が UP)
2. 属人化しない
3. 経験が浅い人のスキルが早く引き上げられる
4. 仕事の品質が上がる

これと同じことをユーザーサポート業務に応用したのが「モブサポート」です。

Zaim なりのモブサポートの方法

これまで Zaim では過去 5 回、モブサポートを実施しました。このため、まだまだ方法は過渡期です。チームでやり方・進め方を相談し、軌道修正しながら、より良い手法を模索しています。

事前準備

あらかじめ問い合せを選定しておきます。人によって選定する問い合わせに偏りがあるので、毎回、選定者を変えています。また進行役も決めておいています。

環境

リモートワーカーのメンバーもいるので Zoom (ウェブ会議ソフト)で画面を共有しながら、口頭で会話します。

進行方法

まず進行役が、その日の流れを説明します。そしてメンバーの 1 人が問い合わせの読解、調査、対応方針の決定、返信文面の作成までを、指定された時間以内で実施します。

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問い合わせ対応をする人は、作業中の画面を共有し、考えていることを口にしながら進めます。他の人たちは様子をみて口頭で自由にコメントします。

進行役はタイマーを使って時間を管理し、最後に全員で振り返りを実施します。

モブサポートの五つのメリット

これまで実施してきた経験から、モブサポートをやるメリットは以下の五つだと感じています。

(1)知識や経験を共有できる
(2)回答の方針・書き方を統一できる
(3)同じ課題に触れられる
(4)全員が発言者になる
(5)複雑な問題をいち早く解決できる

(1)知識や経験を共有できる

問い合わせを読解するノウハウ、過去の知見、システムの使い方などのさまざまな知識は、日頃は共有するでもなく見過ごされています。こうした経験を短時間で共有できます。

2)回答の方針・書き方を統一できる

担当者により回答の方針が違うと、ユーザーの不信感に繋がってしまいかねません。実際に問い合わせに触れながら方針を決定することで、共通の認識を持つことが可能です。

また、ちょっとした言葉選びや文章構成によりユーザーに与える印象が大きく変わります。こうした方針や書き方を統一できるのは、大きなメリットと感じています。

3)同じ課題に触れられる

内容による得手不得手や、入社時期によるレベルの違いなどで、日々の業務では全員が万遍なく問い合わせに対応することはありません。

全員が同じ課題に取り組むことで得意・不得意の差をなくし、また経験の浅い人にとっては成長につながる知識を得られる機会になります。

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4)全員が発言者になる

日頃のコミュニケーションでは経験値によって「教える」「教わる」関係になりがちです。モブサポートでは全員がフラットに発言するので、普段から全員が発言しやすい関係へと近づきます。

(5)複雑な問題をいち早く解決できる

みんなでアイディアを出しあい共通の問題に注力するため、一人で着手するよりも早く解決できます。

また、複雑な問題の対応ほど気が重く、着手に時間がかかったり中断したりと長引きがちです。モブサポートでは周囲に頼りながら時間内にやりきることができます。

課題は進行方法の改善

現状では計測できる成果はありませんが、メンバーからは「問い合せの読解から回答文面の作成まで一緒にやるので、経験値が高い人の考え方や気をつけているポイントがよく分かる」「定期的に続けることでチーム全体のレベルが上がりそう」と高評価です!

ただ、いくつか改善すべき課題も見えています。

その一つが進行方法です。考えを口に出しながら作業をするのが難しく、対応者が無言になると、ほかのメンバーが見守るだけになってしまいます。進行役には、うまく場を盛り上げるスキルが必要です。

また、経験値が高い人ほど対応スピードが早いため、その他の人は意見する機会が持てないこともあります。適切に発言や質問を促すような雰囲気をいかに作れるか、メンバーとも議論しているところです。

終わりに

モブプログラミングの真似ごとからはじまったモブサポートですが、これからもチームにあった手法を模索していくつもりです。長期的にやってこその取り組みなので、今後も継続したいと思います。

さまざまなポジションで一緒にサービスをよくする方を募集しています!


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